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講義

モジュール1/開講にあたって
日時 題目 内容 担当教員
5月9日 土 はじめよう!科学技術コミュニケーション 科学技術コミュニケーションの領域でCoSTEPが何をめざしているのかについて、CoSTEPのこれまでの活動と新年度のいろいろな計画を紹介する。 杉山滋郎・理学研究院教授
5月9日 土 特別講演:地域と医療を結ぶコミュニケーション 地域医療の分野での豊富な経験を元に、現状とその課題、解決へ向けての処方箋について、特にコミュニケーション、人材育成、医療を取り巻く様々な社会的要因との関連性、という視点から実践的に伝える。 村上智彦・医療法人財団夕張希望の杜理事長
5月10日 日 実践入門 CoSTEPで行っているサイエンスカフェ制作などの実習を例にとりながら、科学技術コミュニケーション活動の企画から実施,評価までをチームで行うための基本的な考え方やスキルを解説する。CoSTEPで受講する実習授業のイントロダクションとなるのはもちろんのこと,受講生がそれぞれの現場で取り組んでいる(始めようとしている)科学技術コミュニケーション活動の企画や運営をより良いものにする手がかりとしても活用してほしい。 三上直之・高等教育機能開発総合センター准教授


モジュール2/科学技術コミュニケーション概論

社会における科学技術コミュニケーションの望ましいあり方の全体像を展望する。

日時 題目 内容 担当教員
5月13日 水
18:30-20:00
科学技術コミュニケーションと公共性 社会的・倫理的な問題を引き起こす可能性のある新たな技術を、どのようにコントロールしながら用いるべきか? 科学研究のために、どれぐらいの税金をどんなバランスで投じるべきか? 科学技術に関わるこうした問題を、限られた専門家に委ねるのではなく、みんなに関わる=「公共の」課題として捉え、解決していくための道筋について、コンセンサス会議などの実践例を交えながら考える。 三上直之・高等教育機能開発総合センター准教授
5月20日 水
18:30-20:00
科学技術コミュニケーションと科学リテラシー:PISA調査を考える 日本では、理科離れ対策の一つとして科学技術コミュニケーションが期待されている節がある。そこで、日本における理科離れが問題化したきっかけとなったデータやPISA調査を取り上げ、何が問題なのかを考えてみたい。とりわけ、2006年のPISA調査が主題とした「科学リテラシー」とはどういうものか、そして日本の理科教育にとってどのような意味があるのかを考えたい。この検討を通じて、科学技術コミュニケーションが果たす役割も見えてくるのではないかと思う。 小林傳司・大阪大学コミュニケーションデザインセンター教授
5月27日 水
18:30-20:00
科学技術コミュニケーション入門 前2回の講義をふまえ、今なぜ科学技術コミュニケーションが必要なのか、科学技術コミュニケーターの役割は何か、科学技術コミュニケーションのこれからの可能性、などについて議論する。 杉山滋郎・理学研究院教授


モジュール3/情報の分析と行動のための計画手法

実践に必要な諸情報を収集・分析・評価し、意思決定を行うための基本的な考え方を学ぶ。

日時 題目 内容 担当教員
6月3日 水
18:30-20:00
ソーシャルエンタープライズ ソーシャルエンタープライズ(社会起業)とはなにか、現代社会においてどのような意義があるのか、国内外において現在どのような社会起業家が活躍しているのかについて概観する。また、そのような活動を実現するためのプランニング手法や、活動を支援するために必要な制度、資金調達、インキュベーションのしくみ、人材育成のありかたなどについて解説する。 井上英之・慶応義塾大学SFC講師
6月10日 水
18:30-20:00
科学技術に対するリスク認知 一般の人々は科学技術のリスクをどのようにとらえているのだろうか。この問題に対して主に心理学的な手法によりアプローチしてきたのがリスク認知と呼ばれる研究分野である。本講義では、これまでのリスク認知研究で明らかにされてきた基本的な知見を紹介するとともに、近年実施された不安意識調査の結果について議論する。 中谷内一也・同志社大学教授
6月24日 水
18:30-20:00
「プロジェクト」をめぐって——建築設計からの示唆 出資者や建主、設計者、現場で働く作業者など、実に多種多様な人々が関わりながら大規模で複雑な構造物をつくり上げていく建築のプロジェクトの中には、コミュニケーションとそれを支えるシステムや過程をつくっていく上でのヒントが数多く潜在している。講義では、建築のプロジェクトに関わる中で生まれてきた、プロジェクトを成功に導くための有形無形のテクニックや、世界にまだ存在していないものを共有する「図」の使い方などの話題に触れながら、刻々と変化する世界の中で行動の計画を立て、遂行していくことの意味を考える。 本江正茂・東北大学大学院工学研究科准教授
7月8日 水
18:30-20:00
問題解決 問題解決には、左脳的なロジックによる問題の構造化と、右脳的な解決アイデアの模索という、2つの頭の働きが必要である。左脳で分析するだけでは問題は解決できない。ゼロから解決策を生み出すアイデアを生む力が必要だ。今回の講義では、問題解決に向けて、具体的にどのように頭をうごかしていくかを、学んでいく。 河瀬 誠・(株)アクセル シニアマネージャー


モジュール4/学習と表現の手法

コミュニケーターとして必要な、学習と表現の手法について学ぶ。

日時 題目 内容 担当教員
7月15日 水
18:30-20:00
関係性を育むためのデザイン 私たちを含んだ「生きている世界」の鼓動や微細な表情に触れられる道具=センスウェアの実例やその制作に関するエピソードを通して、情報デザインの可能性を考察する。科学的事象のビジュアライゼーション(視覚化)やメディアアートなどとの関連も深いものの、センスウェアはそれに触れた人の「関係性」に重きを置いた道具であり、科学技術コミュニケーションに対する示唆は少なくない。また、「働き方研究家」として様々な人々との対話や思索から、コミュニケーターという仕事のあり方についても議論を試みたい。 西村佳哲・(有)リビングワールド代表/プランニング・ディレクター
7月22日 水
18:30-20:00
サイエンスの映像表現 科学を映像で表現するとはどういうことか。映像は、それ自身がもつインパクトや、分かりやすさといった、受け手にアピールする特性がある。一方で、正確な事実を、研究の奥行きも含めて伝えるのは難しい。NHKの科学番組をケーススタディとして、現場の最前線で向き合う葛藤や苦労も交えながら、映像表現手法について学ぶ。 鈴木貴靖・NHKエンタープライズ 自然・科学番組エクゼクティブプロデューサー


モジュール5/トランスサイエンス

現実の具体的な問題について知り、高い問題意識を持つと同時に、それらの事例を通じてトランスサイエンスの複雑な構造そのものを適切に理解する思考力を養う。

日時 題目 内容 担当教員
9月16日 水
18:30-20:00
情報環境アーキテクチャのゆくえ ウェブやケータイは、いまや欠かすことのできない存在になった。さまざまなサービスやツールが次々と登場してきたが、日本や米国では、国ごとに少しずつサービスの形態が異なっており、その国の文化的背景やコミュニケーション作法にしたがって独特の進化を遂げている。授業の前半では、その具体的な進化形態の数々を紹介する。そして後半では、「アーキテクチャ」と呼ぶ考え方にもとづく社会設計・制御の可能性について言及しながら、来るべき時代におけるアーキテクチャ設計者の役割や、アーキテクチャ設計に一般市民はどのように関与すべきなのかについて議論を行う。これにより、情報技術・ウェブサービス領域における、「科学技術だけでは解決できない難問」とは何か?を探っていくこととしたい。 濱野智史・(株)日本技芸リサーチャー
9月30日 水
18:30-20:00
北海道の遺伝子組換え問題について 自らが関わった日本で初めての北海道GM条例の策定と見直し作業から、市民参加型の科学技術コミュニケーションの意義と科学者の社会リテラシーについて考察する。 松井博和・農学研究院教授
10月7日 水
18:30-20:00
幹細胞技術と人体の資源化 2007年秋に報告された「(ヒト)iPS細胞(人工多能性幹細胞)」は、ES細胞(胚性幹細胞)に比べて圧倒的な支持を集めているように思われる。しかし体細胞から幹細胞が得られるとしてもなお、注意すべきことはないのだろうか。本講義では、幹細胞技術の歴史(技術、制度、論争etc.)を振り返りながら、その社会的含意を考える。 粥川準二・ジャーナリスト
10月21日 水
18:30-20:00
環境問題と科学技術コミュニケーション 地球温暖化に代表される環境問題は、自然のふるまいに関する人間の知識が不確実な状況下で社会的意思決定を行なわなければならない点で、トランスサイエンス的問題の典型である。持続可能な社会の実現に向けて、コミュニケーションの専門家として役割を果たすために身につけておきたい基本的視座を、環境政策をめぐるコミュニケーションの事例を交えながら、講義する。 柳下正治・上智大学大学院地球環境学研究科教授


モジュール6/多様な立場の理解1

コミュニケーターが多様な立場の個人や組織と連携する際に理解しておくべき、科学技術コミュニケーションに関わる主要な関係者の状況について学ぶ。

日時 題目 内容 担当教員
10月28日 水
18:30-20:00
理科教育 近年理科教育の分野で、科学技術コミュニケーションの重要性が指摘されるようになってきた。本講義では、それらの背景をふまえながら,教育先進国といわれるフィンランドの理科教育のカリキュラムや教員養成を具体的に紹介しながら、科学技術コミュニケーションの視点が日本の理科教育の改善にどのようにつながるのかを論じるものである。 鈴木 誠・高等教育機能開発総合センター教授
11月4日 水
18:30-20:00
科学技術ジャーナリズム 我が国の科学ジャーナリズムの現状と課題について、医療報道などを例に考える。科学情報を国民に適切に伝達するために科学者とジャーナリストの関係はどうあるべきか?科学者の情報発信が求められるのはどういう場合か?またその具体的な方法は?などについても論じたい。 隈本邦彦・江戸川大学メディアコミュニケーション学部教授
11月18日 水
18:30-20:00
アーティストにとっての科学技術 「視聴覚交換マシン」やメールソフト「ポストペット」など特殊なコミュニケーションツール、最近では『風の谷のナウシカ』に登場するメーヴェの実機を制作するなど、テクノロジーと戯れる発明家的なスタンスを持ったアーティストの活動を通して、科学技術とアートの関係性について考える。アーティストが科学技術を題材することの意味、アーティストの活動スタイルや発想が科学技術に与えるインパクトや課題など、いくつかの視点から議論を行いたい。 八谷和彦・ペットワークス/メディアアーティスト


モジュール7/多様な立場の理解2

コミュニケーターが多様な立場の個人や組織と連携する際に理解しておくべき、科学技術コミュニケーションに関わる主要な関係者の状況について学ぶ。

日時 題目 内容 担当教員
11月25日 水
18:30-20:00
イノベーション政策の立場から見たコミュニケーション 現代の日本における産業技術政策、イノベーション戦略と次世代の展望を概観した上で、とりわけコミュニケーション、広報に関わる課題とニーズ(例えばリスクコミュニケーション、ロードマップのような産学官の緩やかなコンセンサス形成など)について解説する。イノベーション政策の立場から、科学技術コミュニケーターや大学等研究機関に期待することについても言及する。 坂田一郎・東京大学政策ビジョン研究センター教授
12月2日 水
18:30-20:00
大学法人のコミュニケーション戦略 大学は、組織内外の様々なステークホルダー(学生、教職員、企業、行政、地域、メディア等々)との間のコミュニケーションにどのような戦略をもって臨むべきか。現状において、どのような課題を抱えており、どのようなニーズを持ち、何が障害となっているのか、どのような改革の可能性があるのかといった点について、具体的な事例に基づいて解説する。 赤羽良剛・ブレーンフォーラム(株)代表
12月16日 水
18:30-20:00
リビングサイエンス 生活者の視点に立ち、科学情報に関する新たな枠組みの創造とその具体的な手法について論じる。企画、編集、原稿作成など文章を中心とした表現に加え、新たな科学館利用の発想を取り入れたワークショップ開発にもふれ、情報の構成力、表現力を磨くための手法について考える。 古田ゆかり・ことば工房プロデューサー


モジュール8/社会における実践

コミュニケーターが社会で役割を果たすために必要な実践的手法について学ぶ。

日時 題目 内容 担当教員
1月13日 水
18:30-20:00
「アースコミュニケーター」を育てるために Think the Earthプロジェクトのミッションは、環境問題や社会問題への無関心を減らし、地球的視野で考え行動する人を世界中に育て、増やしていくことを通じて持続可能な社会の実現に貢献すること。講義では、商品開発や出版、ワークショップなど具体的な活動内容を紹介しながら、こうした社会的なビジネスを具体化していく際に必要なスキルやマインドについて取り上げる。とりわけ、知識を通じて「頭でわかる」、感性や情緒を通じて「心でわかる」、体験を通じて「身体でわかる」——3つの「わかる」のバランスを重視することの意義を考えていきたい。 上田壮一・(株)スペースポート取締役社長
1月20日 水
18:30-20:00
社会起業家としての実践と考え方 「社会起業家」という言葉がメディアで注目されるはるか以前から、「第3世界ショップ」や「市民バンク」など、全国各地で数多くのソーシャルビジネスを立ち上げ、経営してきた経験をふまえ、その根底にある問題意識、そして、活動を通じて培ってきた「事業」「人」「組織」「地域」を育てることについての考え方を伝える。 片岡勝・プレスオルタナティブ代表


モジュール9/科学技術コミュニケーション応用

多様な場面における科学技術コミュニケーションの応用の可能性について展望する。

日時 題目 内容 担当教員
2月3日 水
18:30-20:00
知識科学と科学技術コミュニケーション 諸外国の教育活動のおける知識獲得のプロセスをもとに、科学技術コミュニケーションにおける学び、そして学びにコミュニケーションを取り入れることの有用性について「コミュニケーションとしての教育」という観点から論ずる。 池田文人・高等教育機能開発総合センター准教授
2月10日 水
18:30-20:00
社会心理学と科学技術コミュニケーション (準備中) 山岸みどり・高等教育機能開発総合センター教授
2月17日 水
18:30-20:00
科学技術コミュニケーションと/の倫理 「コミュニケーションする」ということは、一つの倫理的立場をとることであり、ある倫理的要請に応えることでもある。科学技術コミュニケーションとコミュニケーターに求められる倫理の基盤を、専門職倫理という観点から総括的に考察する。 新田孝彦・文学研究科教授


CoSTEPセミナー

CoSTEPセミナーとは,年度当初に設定された講義・演習・実習から成る教育プログラムを補完・補強するために、必要に応じて開催する、セミナー形式の授業です。

日時 題目 内容 担当教員
9月10日 木
18:30-20:00
「科学技術コミュニケーションの新しい可能性 ~ Deliberative Opinion Poll に学ぶ ~ ことし9月26日にCoSTEP共催で開催される京都でのWorld Wide Views on Climate Change、および同日にCoSTEP主催で開催するWeb版WWViewsは、Deliberative Opinion Poll(DOP)の手法に基づくものと考えることができます。このDOPは科学技術への市民参加を、コンセンサス会議などとは違った形で促進するツールとして活用できる可能性を秘めています。そこで、DOP誕生の地アメリカでの状況について詳しい柳瀬昇氏を迎え、メディアの活用法なども含めDOPの実情について話をうかがい、市民参加型科学技術コミュニケーションの手法について理解を深めます。 柳瀬 昇 ・信州大学全学教育機構 講師/慶應義塾大学総合政策学部非常勤講師
10月10日 土
17:30-19:30
現代社会を生き抜くための「統計思考力」を鍛えよう 私たちが目にするニュースや書籍などで、「統計」がとり上げられることは少なくありません。しかし、「数学は苦手」「統計は学問であって自分の生活には関係がない」といった先入観から、多くの人々が統計について考えることを敬遠しているのではないでしょうか。政治や経済の環境が激変しつつある今の時代だからこそ、統計を適切に扱い、日々の市民生活における判断基準として活用していく必要性が高まっています。
今回は、ベストセラー『不透明な時代を見抜く「統計思考力」』の著書である神永正博さんをゲストに迎え、私たちが統計を正しく読み解き、自らの意思決定の道具として適切に使いこなしていくにはどうすればよいのかを、一緒に考えていきます。
神永正博 ・東北学院大学工学部電気情報工学科准教授
2月20日 土
16:00-17:30  
科学ジャーナリズムは社会を変え得るか 産業界や研究の第一線で行われている正確な事実を届けるのは、マスメディアの使命である。
 しかし、ただニュースを伝えるだけではなく、研究や開発が適正に行われているのか批判的な視点から取材し、知らされていない事実を発掘する調査報道もまた、重要な使命である。
 自動車事故は犠牲者が多いにも関わらず、航空機事故などに比べ、かつて十分な調査や報道がなされていなかった。
 日本における交通事故死者数は1990年代前半を境に減り続け、ピーク時からは半減した。そこには科学ジャーナリズムが果たした役割も無視できない。
 科学技術と社会の接点において、マスメディアが果たした役割はどのようなものだったのだろうか。自動車の安全対策に関するテレビ報道について藤川氏に伺う。
藤川大之(ふじかわひろゆき)NHKエデュケーショナル科学健康部・統括部長
 
 
(準備中)